切手(300円切手=恵喜童子像)
A.通常写真 真正券 偽造券
  破線より右の6枚が偽造券である。日常光のもとではやや偽造券の印刷が薄く、真正券の方が濃い感じに見える。しかしながら、一般的な注意では鑑定は困難といえる。

 切手や収入印紙などの集合型シートの場合、偽造券においてはいわゆるミシン目部分に穿孔の乱れが生ずる場合が多い。当該偽造券も赤矢印部分(水平方向)に乱れが見られる。この点は集合型シートの鑑定に際しての着眼点といえる。
B.透過写真 真正券 偽造券
 鑑定機SC1102型などで、切手の後方(裏)からバックライトを浴びせると透過鑑定が可能である。
   
 偽造券が濃いように見えるのはインクの色合いと用紙の厚みに差があるため、生ずる現象である。
C.蛍光写真 真正券 偽造券
 切手の表面に紫外線を照射し、用紙やインクの反射蛍光を視認する。当該偽造券は真正券にくらべ相当青白く蛍光発色している。
 偽造券の場合、日常光下で真正券と同色に見える用紙を使用する。ところが一般に入手しやすい市販の用紙の多くには酸化マグネシウムなどで漂白効果をあげているため、紫外線下では青白く蛍光発色する場合が多い。
D.拡大写真−1    
 童子像の右手に握られた槍(?)に描かれた微細な横罫線やバックの網目の印刷が偽造券においては鮮明、均一でな
い。
真正券
偽造券
E.拡大写真−2
 人の顔は異同を発見する際に印象が強く、目視に感応しやすく鑑定の着眼点になる。特に目や口の部分について偽造券では微細印刷が精密に再現できていないのがわかる。 真正券
偽造券
F.拡大写真−3
 ミシン目(円形の穴)に注目。  切手や収入印紙などの偽造券は、使用する穿孔機の刃先の手入れが悪いためか、雑な仕上がりのものが多いが、当該券についてはなかなかのできばえと言える。 真正券
偽造券

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